こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

舞台のこと

わんわんぱぱ

歌舞伎座の昼の部開場前に、ロビーで従業員の方の朝礼があります。今日はどなたかお誕生日の方がいらしたらしく、そのお祝いをなさっていました。「日本では昔、誕生日のその前の日に年を重ねるという考えかたがあって、それからいくと○○さんは既に昨日、二…

なかむるぁ、たまたるぅぉ〜です

四月大歌舞伎初日。 おめでとうございます。初日はお着物のお客様もたくさんみえて華やかです。ただでさえ賑わう初日だけど、加賀屋さんはそのうえにご襲名がありますから、奥様方も番頭さんも大忙し。なにかお手伝いしたい、と心から思えるような空気があり…

パルコ歌舞伎見参!

遅ればせながらお墓まいりに行きました。上野谷中の桜は2分咲きです。おなかがすいたので神田のおそば屋さん、まつやへ。大繁盛。しかしあれはさすがにお客様を詰めこみすぎではないだろうか。しかもモクモク煙いし、せっかくのおそばの味がわからないよ…。…

ぬのだいふらんす

ラーメンズの小林賢太郎さんソロライブに、おおまりが連れていってくれました。初めて見た賢太郎さんは、背の高い黒目勝ちなこけしのようでした。というより二枚目モードに入っているときの生瀬勝久さんのようでした。ライブのタイトルは『maru』。基本的に…

言葉・言葉・言葉

野田地図『贋作・罪と罰』はドストエフスキーの『罪と罰』をふまえて描かれたお芝居ですが、私はうっかりこれを、さらに謝珠栄さんが脚色したミュージカル版『天翔ける風に』のほうを先に観てしまいました。こうしてみると、ああいう絵をこういう絵に描き直…

いい湯だな

明日の朝が閉め切りの原稿を書きながら、夜更け、というか夜明けまで迷っていたんですが、やっぱり行ってみようか浅草に。 そりゃもう見分不相応に贅沢なんだけれども、でもねえ、観ておきたいじゃないですか今年の浅草歌舞伎の千秋楽は。分別したつもりで我…

アブラモビッチさん

博品館に、渡辺正行さんの『LDK』を拝見しました。タイトルどおり、舞台の上手寄りにベランダのあるリビング、下手寄りにダイニングテーブルがあって奥のキッチンに続いています。マンションの一室で起きるワンシチュエーションドラマ、渡辺さん+3人の女…

グランドホテル

ミュージカル『グランドホテル』。舞台そのものは中日を過ぎんとするあたり、かつ、ダブルキャストのガイゲルン男爵が岡幸二郎さんにバトンタッチした初日でもありました。岡さんの歌が「すごい」なんていうのはいまさらジロー岡幸二郎なはずなのですが、な…

みはるちゃん

ミュージカル『パウロ』@アートスフィア。久しぶりに森奈みはるちゃんの歌をたっぷり聴いて満足。あいかわらずいい声してるなあ。みはるちゃんは、宝塚出身の女優さんである。花組のトップ娘役。ヤンさんこと安寿ミラさんの相手役でした。当時の花組は「ヤ…

リトル・ティガー

寿初春大歌舞伎、夜の部。中村雁治郎あらため坂田藤十郎襲名披露です。おめでとうございます。もう、こっそりガンジーと呼ぶことができないことだけが残念でございます。やっぱり襲名はいいもんですね。今月の歌舞伎座は華やかかつ、しっとり、はんなり。ち…

また浅草

とまぴょん、むろたん、おおまりと浅草に繰り出しました。新年会も兼ねて、ぜひ新春浅草歌舞伎を体験していただきたいと思いおつきあいいただいたわけです。あいかわらずすごい人出でにぎやかな仲見世を抜け、公会堂へ。今日のご挨拶も男女蔵さんでした。ね…

コペンハーゲン

お仕事がらみにていろんなお店のカフェをみてまわっているのですが、やっぱりダントツっすねアンデルセン…。メニューも食器もサービスもセンスピカいち。北欧コンセプトらしく、にしんとかサーモンとかマリボーチーズとかそのあたりの食材を上手に使いまわし…

浅草でございます

新春浅草歌舞伎。勘太郎ちゃんが帰ってきました。嬉しい!しかし愛之助さんは大阪へ。寂しい…。今年の演目は、1部(11時から)が『鳴神(なるかみ)』と『仮名手本忠臣蔵(かなでほん・ちゅうしんぐら)』、2部(3時半から)が『仮名手本忠臣蔵』と『蜘…

心配ごと

大阪の宝塚公演で事故が起きたようです。宙組トップスターのたかこ(和央ようか)さんがフライングの最中に落下、骨盤骨折。本番中のできごとですから、ご本人、生徒とスタッフのみなさんはいわんや、観ていたお客様もどんなに恐ろしかったかと思うのですが…

天井桟敷の人びと

初めて、歌舞伎座の幕見にはいってみました。幕見とはいわゆる天井桟敷にあたる場所。歌舞伎は昼の部と夜の部それぞれ、いくつかの演目をセットにして上演されるので、そのうちのひとつだけ見たいときなんかはこの幕見がぴったり。1つとか2つとかの演目を…

お江戸でござる

昨日、なんで「修学旅行とかで(中略)、まっ先に眠(後略)」な気分で先においとましなければならなかったかというと、桂吉弥さんが東京へおいでなすっていたからなんですね。独演会『桂吉弥の冬景色』。小屋はその名もお江戸日本橋亭。三越本店の並びに新…

お茶ちゃっと立ちゃ

歌舞伎座夜の部『松浦の太鼓』。元禄十五年。吉良邸の隣屋敷の松浦邸で句会が開かれています。奉公にあがっているお縫(勘太郎)がこの座敷のすみのほうでお茶を煎れていますと…ちなみにこのお茶を煎れてる所作のひとつひとつの、なんときれいなこと。普段あ…

プレイバック

国際フォーラムでミュージカル『プレイバックpart2〜屋上の天使』を拝見してきました。…なんとも不思議な作品だったのです。山口百恵の歌は既に1曲1曲が物語として成立しているので、トリビュートステージを作るのは非常に無理がある。しかしながらところ…

ひとやすみ

もう8年も続いていた毎冬の恒例タップ・ショー『Shoes On!』が、今度の1月公演でファイナル…ええぇ〜残念!だけど、ある意味「いまのやり方でできることは全部やったから」みたいな感じなんだろうな。川平慈英さんはじめメンバーのみなさんが口を揃えて「…

三社祭

年末の歌舞伎座。去年の今頃はまだ勘三郎さんは勘九郎さんだったんだなあ、と思うとなんとなく早いものです。十二月大歌舞伎、残念ながら所用で朝いちは間に合わず(はっしーごめん)、勘太郎+七之助の踊り2本立てからすべりこみ。『猩々』での抑えた動き…

オンザヘッド

今年も『ア・ラ・カルト』@青山円形劇場の季節がやってきました。夏はプレゾン、年末はア・ラ・カルト、年始は浅草歌舞伎。嬉しいお約束でございます。『ア・ラ・カルト』は今年で17年目。高泉淳子さんはじめ、みんなみごとなほど変わらないなあ。ホッとし…

スイッチオフ

誰しもなにかしら経験があるんじゃないかと思うんですが、小さいころから思春期にかけていくつかの「恐怖症」にかかることがありますよね。「太陽が燃え尽きたらどうなっちゃうんだろう」とか、「自分はほんとうに橋の下で拾われたんだろうか」とか。そうい…

マジカル

渋谷に出るのに裏道を抜けたら、ビル裏の植え込みに猫がいました。黒ぶちの、『キャッツ』でいうとミストフェリーズみたいなルックスの猫です。目があったらついてきた。うーん。こういうとき、通りすがりの気まぐれにごはんをあげたりしてもかえってよくな…

ブラザーフッド

三郷駅。初めて降りました。そして駅から徒歩15分、道は真っ暗…たどり着くまでの心細さは彩の国さいたま芸術劇場に勝るとも劣らない三郷市文化会館にて、中村勘太郎・中村七之助兄弟公演を観てまいりました。年次を重ねるごとに深みを増すという理想的な縦…

十二夜

ミュージカル『十二夜』のサントラを聴きながら歩いていたら、かなり明るいトーンのなかで、猫役だった本田美奈子さんのナンバーに限って寂しい歌詞が多くて、かえって堪えてしまいました。が、そうこうするうちにオーシーノー公爵のフガフガした綜馬節がは…

ポール・オースター

昨日観た『偶然の音楽』だけれども、原作の著者ポール・オースターはとても綺麗な男性です。ちょっと意味ありげな目もとをしている。映画『スモーク』の脚本を書いているんですね。あと、『ルル・オン・ザ・ブリッジ』は脚本だけじゃなくて監督もしているん…

偶然の音楽

世田谷パブリックシアターで白井晃さん演出の『偶然の音楽』を観ました。白井さんの選ぶ作品はとても繊細でちょっと怖くて、だから美しい。だから「白井晃演出」となっていたらその時点で信頼できるのです。主演は仲村トオルさん。「建築家です」「聖歌隊で…

御園座

名古屋へ行ってきました。中村勘三郎襲名披露@御園座。襲名公演はどうにかして観に行こうと決めたからには行かねばなるまい、どんなに懐がさみしくとも…。 朝いちの『お国と五平』。まだ午前中なのに那須野ヶ原は夕暮れのうす暗さ。三津五郎さん演じる友之…

まーちん

MA(ミュージカルアカデミー)というジャニーズのグループがありまして、テレビだと『夜もヒッパレ』なんかで驚異的な職人芸ダンスを披露していたわけですが、この11月、彼らは揃ってミュージカル『フェーム』の主演をつとめることになりました。めでた…

シェイクスピアは飯の種

シアターコクーンにて『天保十二年のシェイクスピア』観劇。井上ひさし作、蜷川幸雄演出です。6時30分開演、終わったのがほぼ11時。だけどお尻が痛くなるどころか、観ているあいだじゅう思っていたのは「ああずっと終わらなきゃいいのに」でした。歌と…