こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

Delicious!

外苑前の交差点にある、ベルコモンズ

高校生でジャズダンスを始めたとき
通ったのがこの上の「ヘルシースタジオ」だったから、
なんか、前を通るだけでも感慨深い。

たしか、いちどはクローズしたはずだけど、
今は「青山ダンシング・スクエア」として
これまた錚々たる講師陣が
バレエやジャズ、タップのクラスを持ってらっしゃいます。
ちょっと敷居が高いかな…と尻込みしつつ、
行ってみたいとは、いつも、思っては、いる。

ともあれ今日は、
このビルの9階にあるクレイドルホールで
待ちに待って待ちかねた「Delicious」観てきました!
公演情報は こちら

三方を客席に囲まれたスクエアなステージは
前方奥にカウンターや控え室のようなセットを組み
クラブのようにしつらえてあって、
いまは亡き「伝説の芸術家」の生誕100年を祝うため
縁のある人々が集まってショーを…的な世界観。
バーテンやシェフの姿で次々と集まってくるダンサーたち。
入れ替わりたちかわり、それぞれのダンスで
場面を綴っていきます。

ステージ作りの中心となるTETSUHARUさんと新上裕也さん、
そして中島周、蔡暁強、吉本真悟、大野幸人、
風間無限、宮垣祐也、のみなさん。
個性的で「キュート」で、どの場面からも目が離せない。

右手前方の席だったので
踊る方たちの背中も見えちゃうわけなんですが、
ダンサーの背中大好きなワタクシとしては
なんかもう、手が震えてしまいまして。

いま自分的にもっとも旬なダンサー、
大野幸人さんにしても、特に、背中が好きなんです。
いや、立ち方なのかな。
佇まいというか。
まあ、全体的にいいんですけど。

肉体の個性とはなにか。

たとえばある振りを踊るときに、
こういうふうに踊りたい、
という脳の命令とは別に、
いまある状態の骨とか筋肉が勝手に選んで通ろうとする
道筋みたいなのがあるなあっていうのを
いつも感じるんですよね。

ということは、
よく似た人が同じことをやったとしても
別の肉体を持っている以上
完全に同じになってしまうことはないわけです。

だから、後進の人間が
模倣から入ることを恐れる必要はないと思うのと。

あと、自分の意思で動かしているつもりの自分の体が
実は100%思い通りにはなっていなくって、
だからこそ肉体って美しいなとか、
そんなことも考えながら観てました。

幸せな時間だったなあ。
このカンパニーの舞台、これからも観れたらいいなって思っています。