こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

南極日誌

友人たちと映画鑑賞会。
有楽町シネカノンで『南極日誌』を観ました。


いつも映画を観るときはだいたいが家族かおひとり様なので、
みんなで待ち合わせて横にずらっと並んで座るっていうのが
とても新鮮で楽しかったです。


南極大陸
沈まない太陽の下、「到達不能点」をめざして、
昼なのか夜なのかわからない氷原を進む6人のクルーたち。


探険21日目、彼らは暴風にたなびくぼろぼろの旗、
そして80年前に遭難して消息を絶った
イギリス探検隊の日誌をみつける。
しかしそれをきっかけにクルーたちに無気味な影がしのびより、
ひとり、またひとり…。


最年少の若者を演じるのは素朴な顔して八頭身のユ・ジテ、
狂気の隊長は愛すべき強面ガンちゃんことソン・ガンホ
しかし隊員全員の役名は覚えられなかったので、
観賞後の居酒屋では、
隊長、若いの、眼鏡、天然パーマ、最初にいなくなった人、落ちた人、
と呼んでいました、すみません。


吹雪の中の狂気というと映画『シャイニング』的でもあるけれども、
精神的な構図はむしろ『白鯨』。
隊長はエイハブ船長、
若いのは語り部の青年イシュマエル、
眼鏡の副隊長は一等運転士スターバック。


おのれの弱さや罪悪感を超越したいと願うあまり
白い大地にのめりこんでいった隊長の姿は、
白い鯨への憎しみからやがて暗い喜びとともに一緒に海に沈んでいく
エイハブ船長に重なります。
ふたりとも、まだどこかをさまよっていそうだしね。