こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

納涼二部 高麗蔵さん粋!

つづいて第二部。
『伊勢音頭恋寝刃』。


三津五郎さんの福岡貢。
三津五郎さんが出ていたら絶対におもしろいのです。
ちょっと暗い役だなあという気もしたんだけど、
それは最近みたお役があまりにはっちゃけていたからだと思われる。


しかし日本刀の妖力っていうのはこわいものです。
貢をいびる勘三郎さんの万野の憎たらしさと、
弥十郎さんのお鹿のかわいさ。
お鹿…でかいよ(笑)。
文箱っていいなあ。
手紙というものは、壁につるしたり机の上にたてておくものじゃなくて、
やっぱり箱のなかに大事にしまっておくべきものなのかも。


次に染五郎さんと孝太郎さんの舞踊『蝶の道行』。
死んだ恋人どうしが蝶になって、
現世から死後の世界、煉獄へと踊りついでいくもの。
なんか装置とか蝶とかが蛍光色だ…。
染五郎さんと孝太郎さんの組み合わせって好きだけど、
このふたりだとなんとなく、
踊りじゃなくて台詞をたくさん聞きたくなります。


最後は『京人形』。
橋之助さんの左甚五郎がひいきの大夫の人形を作ったら、
その人形が動き出して一緒に踊る。
人形・扇雀さんの動きがカワイイ!
しかしあれだけのものを着てあれだけの激しい動きっていうのは、
悔しいけど女性には無理だなあ。
そしてはっしー橋之助さんは今月、とっても生き生きしている。
好きだったのは甚五郎の奥さん役の高麗蔵さん。器量よし。
遊び心もわかっていて、旦那の人形ごっこにちゃんと乗ってあげます。
甚五郎って結局この人の手のひらの上にいるんだな、
という感じがして素敵だったです。