こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

RVWについて

リップ・ヴァン・ウィンクル。
オランダ移民版の浦島太郎。
 
英文科系の人間としては正直
この映画のタイトルを見たら
ぐうたらのヒゲのおっさんしか思い浮かばないので、
竜宮城か美女と野獣っぽい話なのかなー、とか
勝手に誤解していたのですが、
岩井監督は洋服屋さんの看板で
この響きを知って語呂が気に入って
みたいなことから
タイトルにされたみたいっすね。
 
っていってるけど、
それだけじゃないかもだけどね。
 
物語のあらすじをひとことでいうと
 
すべてをなくした内気な女の子が
ありえない経験をして
人生を取り戻すおとぎ話
 
でした。
明日早くてもう寝るから
考えてることまとめられないので、
とりあえず感じた10のポイントだけ書き留めておきます。
  
■黒木華ちゃんの首は細すぎるのではないか
 
■ガンダム世代垂涎
 
■旦那さんだめだけど…かわいそくない?
 
■自分がどこにいるかわからないって最大のホラー
 
■Coccoさんでーじかわいいさびら
 
■また四ツ谷なの四ツ谷ブームなの? 
 
■スルーできないメガネ野間口とウィスパー堀内
 
■綾野剛よ、それは反則だよ…
 
■ありがとうりりぃさん
 
■まずは飲め、話はそれからだ


きのうからずっと
綾野剛のことを考えていた。
 
というか、綾野剛が
映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」で演じてた
「何でも屋の安室くん」のことを考えていて、
 
 

ーーーここからは映画のネタばれになるので
しかも間違ってると思われるので
これから映画見る方は読まないでおくれやす〜ーーーーー
 
 
 
まず安室くんが
筋金入りのガンヲタ(ガンダムヲタク)であることは
安室行舛って名前(偽名)をみればわかりすぎるのと
なによりも彼の仕事のプラン名が
「アズナブル」だったことには盛大に吹いたんだけど、
そう考えるとガンヲタの人には
もうのっけの段階である程度、物語が
ネタバレしてたのかもしれないよね。

七海(黒木華ちゃん)の人生を翻弄する
SNS上の知り合い、HN 「ランバラル」

それってジオン軍の人の名前でしょ?
やっぱガンダムでしょ?
ってことは安室じゃね?
 
すぐひらめくんだろうね。
私はそこ最後まで失念してました。
うっかりしちゃって。
だから今、あわてて頭整理している次第。
 
安室は、映画見た限りでは基本的には
「不思議の国のアリス」の三月兎とか
「A.I.」に出てたときのジュード・ロウみたいな雰囲気があって、
あんまり個人的な感情とか生活感の見えない
無機質な存在のまま
ぐいぐいストーリーに絡んできます。
 
七海が困ったらいつでもかけつけてくれる
ヒーロー的な売り込みをしてるのに
急に、えっなんだこいつ…ほんとはやばいの?
っていうフェイクもかけてあって、
なかなかに読めない。
 
ただ、そういう不自然さを分析するときに、
かなり早い段階で真白(Coccoさん)から
「ともだちになってくれる人を探して」
(一緒に死んでくれる人を探して)の依頼を
破格の金額で受けてると思えば
だいたいのつじつまが合ってくるとも思えるし。
 
安室くんは、七海が無邪気に
値切ったり問いかけたりで
矛盾を突かれるたびに何度でも、

「いいですよ。ランバラルのともだちですから」
 
って、さらっと言うよね。
身バレしたいのかなくらいのタイミングで。
ときには言い逃げみたいなタイミングで。
(「ともだち」じゃなくて「知り合い」だったかもしれません)
   
ともあれ、そんなことやってるうちに
真白が際立たせた「ともだち」って単語に
どんどんバグってしまってたのかもしれないし、
予定どおり真白が死んで
遺骨持って実家に行って、
お母さんだっつってりりぃさんが出てきて、
部屋の鴨居の上には
どう考えても真白が幼いときに描いたと思われる
へったくそなお絵描きが貼ってあったりしてさ。
 
それでとうとう
ああいうシーンになったときに
自分が知らないイレギュラーの
「すさまじい愛情」みたいなモンが
一挙に押し寄せてきたから、
あんなふうにしたし
あんなふうに泣いたし
とうとうなにかしらが覚醒したんじゃないのかなって
今日時点は思ってる。
 
ガンダムのストーリーも、
あらゆる覚醒の繰り返しだったりするしね。
 
一瞬、ランバラル=真白なのかなと
考えてみたこともありつつ
やっぱ、安室なんだろうなという結論なんですけど。

安室もともだち欲しかったのかなと
思うんですが、どうでしょう 。
 
ちなみに、最後に安室が登場するのは
引越した七海のアパートにおせんべつだっていって
きれいめの粗大ゴミを
あれこれ運んでくる場面で、
あの場面の安室は
これまでの無機質なスタイリッシュファッションではなく
だいぶ庶民感溢れるラフな服を着ていたし
なんかちょっと
生きてる人っぽい感じがした。
 
安室は別れ際に、いつもと同じように
「なにかあったら連絡くださいね」だったか
「また連絡します」だったか、
そんなことを言ったと思うけど、
もうもう七海と彼は
会うこともないのかもな。
そして七海は、彼の軽トラを見送りながらおっきな声で

「安室さん、ありがとうございました!」
 
って叫んで、
満面の笑みで手を振るよね。
 
 
 
もう、「マイク」いらないね。
 
 
 
 

岩井監督いいなって思うのは、
個人的には、こういうとこ。