こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

噛めば噛むほど

映画「ホームレス中学生」を観てきました。
朝の9時から錦糸町。


アパートのドアにクロスして貼られた
黄色い「差し押さえ」のテープ。
田村父(イッセー尾形)の「解散!」のひとことで始まった
田村少年の忘れ得ぬ夏休み。


お兄ちゃん(キンコン西野)とお姉ちゃん(池脇千鶴)がいい。
友達のヨシヤくんと家族がいい。
ヨシヤ父(宇崎竜童)のロケンロールな窓の拭き方…。
そして徹平ちゃんのたっぷりすぎるバスタイムは
サービスなんだろうか(笑)。
しかし、笑えるなかにあって
田村少年の心の動きは繊細だ。
だいぶしんどく、しみじみしたです。


吉本の企画CDにはいってる
麒麟の歌の歌詞に
「味の向こう側」という言葉がでてくるのですが、
映画のなかでは、
お兄ちゃんの提案で兄弟3人が
満腹中枢をだますためお米をずっと噛んでいたところ、
10分くらい噛み続けた段階で
突然味が戻ってくる瞬間を発見、
という場面で誕生していました。


しかし、
心身ともに成長期まっただなかの中学時代に
こんな体験を通ったうえで、
心身ともにあんなおおらかに育ったたむちん。


いいっすねえ。