こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

殿、ご武運を

全日本フィギュアスケート選手権。女子の1位は村主章枝選手、かねてより村主教信者である私としては涙でテレビ画面が霞んでしまいました。たまらないんだよね、あのトゥーマッチにウェッティーな美しさが…。トリノ冬季オリンピック代表もようやく決まりました。しかしずいぶん慌しいスケート界。ちょっと落ち着け!とくに男子の表彰トラブルはあまりにもお粗末で、どちらの選手にとってもたいへん気の毒な出来事でした。だけど今日、エキジビションにすっきりした顔で登場した織田信成くん。偉いぞ。パジャマ姿でリンクを駆け回り、会場の温度をぐっと高くしたあの肝の座ったエンターティナーぶりは、さすがはかの戦国武将の血を引くサムライであります。といっても、泣かないものはバッサリとぶった切ったご先祖さまに対し、平成の世に生きる信成くんは「泣かぬなら/それでいいじゃん/ほととぎす」だそうな。安土桃山から引き継がれたカリスマ性は、時を経てずいぶん柔軟なものに変化を遂げたのですね。今回の出来事には、手にしたはずの天下をさらわれるという運命の巡りを感じてちょっと鳥肌がたったりもしたんだけど、きっと彼ならば近いうちに、そんな歴史的ジンクスなどぶっとばしてくれることでしょう。