こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

苦しい懇親会を積極的にのりきる方法

ホテルの宴会場などで、
なにかの授賞式とか発表会とかいった催しのあとに行われる、
立食形式の「懇親会」というものがあります。
ときどき、仕事の延長線上で
参加させていただく機会があるのですが、
なにぶんぺーぺーゆえ、懇親する相手がいないので、
できればひと足先に帰りたい。
けれども、いつとんでくるかわからない指示に対応するため、
室内にとどまっていなければなりません。


なにも飲めずなにも食べられず、
そこにいることは強制されるのに、いることをまったく認識されない、
という不自然な状況にどっぷりと疲れ果てる。


もったいない。

…と思い、今日ためしにいろいろ実践してみたら
なんだかちょっと楽しかったので、
そのコツをいくつかあげてみたいと思います。
あくまでも、懇親する相手がいない場合の話です。
やるべきことがあるパーティーでは、必ずそちらを優先するようにしましょう。


1)まず、同行者とはぐれる。
混んでいるパーティーならなんの不自然もありません。
お化粧室に行くのをきっかけにしてもいい。
まず勇気を出し、
「誰かと常に一緒にいなければならない」という状況から思い切って脱出します。


2)一杯ひっかける。
宴会場の中のアルコールカウンターではなく、
入口にスタンバイしているウェルカムドリンクの方のところへ行きます。
ビールやワイン、ウイスキーなどが多分ありますが、
ウェルカム用の小さなグラスなので
これで酔っぱらってしまうこともまずありませんし、
ほとんどの場合、飲んだこともばれません。
すでにグラスに注がれた飲み物がいくつか並んでいると思いますが、
お客様が中に入ってしまったあとのこのあたりの担当者は
かなり暇なので、ビールなどを「冷たいのにしましょう」といって
新しいものに変えてくれる可能性は高いです。
もちろん、アルコールに弱い方は、ソフトドリンクを選びましょう。


3)ビュッフェテーブルを一周して、食べたいものを3つ決める。
あれもこれも取って食べている場合ではありませんが、
1つしか食べないとあとになって「あれも食べればよかった」と思うこと必至なので、
3つ、がちょうどよい贅沢気分をもたらしてくれると思います。
まずそのうちの2つは一枚のお皿に自分でちょっとずつとります。
どんなに好物でもお皿に余白を残します。
そのほうが「余裕のある自分」を演出できるからです。
その後、のこりのひとつは必ず、
シェフによそってもらうような温かいものを選び
「これはなんですか」「美味しそうですね」と話しかけてみます。
シェフもたいてい暇なので、喜んで説明してくれたりします。
他の誰とも話をする用事がなくても、
ここまでで最低2人のホテルマンとの心のふれあいを経験でき、
今日ここへ来た「甲斐」を作ることができます。


4)「飾ってあるもの」のそばにいってゆっくり食べる。
飾ってあるもの、ポスター、モニターでなにかを流していればそれ、
なにもなければ氷のディスプレイなどでもかまいません。
なにか「飾ってある」ものに無理にでも興味をもち、
それを眺めながらゆっくりと食べます。
挨拶すべき人がいないのにあちこちに目をうつしていては
挙動不審のミーハーまるだしですが、
なにかひとつのものをみながらゆっくり食べれば
不思議と気持ちが落ち着いてきます。


5)帰るときには、目のあったホテルマンすべてに挨拶する。
ようやく帰るときになったら、
参加者のなかに知り合いはいなくても、
頭をさげてくれるホテルマンのみなさんには笑顔で挨拶をします。
遠くからみると普通にパーティーに参加した人にみえますし、
またしてもホテルの方と心のふれあいを持つことができます。


なお、楽しくなってきても仕事中であることは忘れず、
携帯電話は必ず身近において、
急な呼び出しにも応じられるようにしておきましょう。

ぜひ、おためしください。