こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

大和魂

10年くらい前に
津和野から萩に旅行をしたとき、
萩の名所めぐりをしている途中で
高熱とくしゃみに襲われ、
松下村塾跡に到達したときには
マキシマムに意識がもうろうとしていました。
そのため、蝋人形がいっぱい並んでいたことしか
覚えていない…
惜しいことしたなあ、もう一回行きたいなあと
ずっと思っていたのですが、
今日、代々木八幡の青年座
ミュージカル「帰り花」を観にいって
ますますその思いを強くしました。


「帰り花」は、
青年・吉田寅次郎=松陰の一途な人生と
彼のもとに集まった長州の若者たちの物語です。


黒船とかペリーとか、
当時の人からしてみれば
ものすごい危機感だっただろうと思う。
その脅威を最も早く、近くに体験した長州の人々。
歴史に「もしも」はないというけど
でもでも「もしも」当時誰ひとりとして攘夷を叫ばず
はいどうぞ、はいどうぞってやってたら
日本はいまとはまったく違う国になっていたのかなあ。


穏やかな好人物だった虎次郎も
チャレンジしては失敗を繰り返し、
多くの時間を謹慎や投獄生活に費やして
そして30歳にもならないうちに処刑されて
この世を去ったわけだけど、
のちに残したものはとてつもなく大きい。
昔の若い人はすごかったよね。
学びたくて学びたくて、少しでも世界のことを知りたくて
前のめりで生きていた。
もうなんかさ、情けないですよ自分が。
いい年してなにやってるんだろう。
幕末の話をきくと、いつもため息が出るのみです。


寅次郎役は大浦みずきさん。
あえて女性を、という配役だったそうです。
大浦さんが吉田松陰の肖像画になんとなく似てる
というのもあったと思われるが(笑)。
周囲を固めていたのは青年座文学座扉座
スーパーエキセントリックシアターなどなどの
若い俳優さんたちで、
みんなとても個性的でした。


ちなみに、ペリーの通訳の場面で笑いをとってた
SETの白倉裕二さんは
とてつもなくお肌がきれいだった。
北国のご出身なんだろうか。