こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

Gのちから

アクシデントにてロスタイム。
ダブついた時間は活用しなきゃもったいない。
というわけで、ぽっかりあいた30分を利用して
歌舞伎座へかけこみました。


久しぶりの幕見にて、朝イチの
「當年祝春駒(あたるとし・いわうはるこま)」。


ほんの15分くらいの短い演目だけど、
4月は、萬屋きっての二枚目さん、信二郎丈の錦之助襲名月なので、
そのおめでたさをこめた祝儀舞踊なのです。


幕見席というのは、
3階席のさらに後ろにしつらえてある
2列分の座席と立ち見スペースだけの狭い天井桟敷
つまり4階にあたるわけですが、
そこへあがるにはもちろん階段しかないし、
その階段の1段が普通よりちょっと高い!
急いで駆け上がると完全に膝が笑います。
そんな幕見からでも全く距離を感じなかったのは、
やっぱり小屋の作りがうまいんでしょうねえ。


あとやっぱり、Gの法則をくつがえす中村勘太郎の役者力。
彼のたたずまいっていうのは
こう、見る者をぐぐーっと作品の中にひきずりこむ不思議な力を持っています。
芸に対する真剣さにこっちがつい
巻き込まれてしまうのかもしれないな。


その後はスムーズに仕事がかたづき
夕方には映画『ブラッド・ダイヤモンド』。
レオナルド・ディカプリオという人も
これまた破格Gパワーの人です。
新作を撮るたび、毎回必ず
これ以上はないと思わせるような芝居をみせてくれて、
そのアプローチがとてもストレートでわかりやすく、
しかもおしつけがましいところがなく、
うまいってことをわざわざ気づかせないのが
とてつもなく上品なのだ。
若い頃から苦悶する役が続いたため
眉間には縦じわがくっきりと刻みつけられ、
しかも最近は体脂肪率も徐々にあがっているようですが、
それでもあいかわらずの吸引力で
スクリーンの向こう側からぐぐーっと。
あっという間の2時間余。


勘太郎とディカプリオ。
朝夕異なるG体験にて、へとへとな1日でした。