こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

ビューティフル

青山劇場で『ビューティフル・ゲーム』観劇。
1960年代のアイルランド、サッカーを愛するごくありふれた青年たちが宗教紛争に巻き込まれていく現実を描いたミュージカル。音楽はあのアンドリュー・ロイド=ウェバー。脚本のベン・エルトンは、もとスタンダップコメディアン出身の異色ベストセラー作家です。

舞台上で展開するジョーイ・マクニーリー演出にああなるほどなあとドキドキしつつ、登場人物たちの人生には気持ちの振れ幅が大きくなって、見ていてとても響いてくるものがありました。 先週末に舞台稽古でいくつかのシーンを拝見したのですが、そのときよりもずっとずっとよかった。舞台のテンションというのは、客席にお客様がいるのといないのとではぜんぜん違うのですね。日々、リズムが出てきているせいもあると思います。それから、役者さんがみな作品の言いたいことをよくわかっているように感じました。物語の時代背景は今からひと世代前で、アイルランドは今はひとまずそこから抜け出せたけれど、 今もこれとまったく同じような状況におかれた国が まだまだたくさんある。

カーテンコールでファンの方から歓声が飛び、それを主演の櫻井翔くんがいさめたときの悔しそうな表情がとても印象に残りました。きっと櫻井くんは、そこで「キャー」なんて言われるより、この作品をしっかりお客様に伝えたかったんだろう。ミュージカル俳優としてはまだまだ未知数の人だけど、実直な居方を含め、責任感の強い、素敵な役者さんだと思いました。