こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

サユリスト

ようやく『SAYURI』を観てきました。うおー、おもしろかった!スピルバーグ氏いわく「日本によく似たどこかの国」の物語。そして踊りの撮り方がうまいのはさすがにロブ・マーシャル監督です。やけにリアルな部分とファンタジーが混在した、不思議な映画でした。長尺だけど、美しさに酔ってる間に終わってしまいます。思うにこれ、男(の気持ちがわかる人)と女(の気持ちに立つ人)で感じ方がぜんぜん違うんじゃないかな。女性はたまらんですよ。千代=さゆりはもちろん、おカボも豆葉(ミシェル・ヨーの倍賞美津子的美しさに卒倒しそうです)もおかあさんの気持ちも、どっかぴりりとくるじゃないですか。とくに初桃(コン・リー)。ぴりりどころか感電です。性悪だけど、無理なのはわかってるけどさ、幸せになってほしかったよ…。この映画がどこか物足りないと感じるとすれば、ラストのハッピーエンド含め、意外と「クサくない」ところかもしれません。たとえば、子供時代の千代があそこで初桃と幸市の密会をばらさず隠し通したとする。長じて火事、憎しみはあれどあのときの「借り」を返す気になった初桃がさゆりを逃がして、炎のなかに消える(幸せになってないじゃん)…くらいのお約束なドラマを、観るほうはわりと期待してしまうわけですね。だけどあそこで密会がばれないと戸にかんぬきをかけられない→屋根の上大脱走もない→端女修行なし→橋の上で会長さんに会えない、ことになってしまうのでだめか。やっぱりよくできとる。ところで、この映画を観ていてなんとなく『ショーガール』を思い出しました。とんでもなく足の長い主演女優エリザベス・バークレーは、あの一作でハリウッドに愛想を尽かしてどこかへ行ってしまった…と思いこんでいたのですが、どうやら映画のラストとごっちゃにしてたみたいです。ホントはその後もいろんな作品でご活躍らしい。勝手に引退させてすみません。