こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

三原順さん

家で漫画を読んでいると、いつも母に「いい年して!」と叱られリビングから追いやられるのですが、どうして、漫画はあなどれないものです。誰にでも思い出に残る作品、こだわりの作品がいろいろありますよね。小さい頃だとなんだろうな、『キャンディ・キャンディ』の洗礼は受けたけど実は原ちえこさんの『フォスティーヌ』っていうウィーン大公の隠し子もののほうが好きだったな。友達の家にいってはなぜか毎度ふたりで『ディモスの花嫁』を読みふけったり、『Dr.スランプ』も本編はもちろん番外でアシスタントのひすゎしが出てくると嬉しかったり。中高時代に暗記するほど読んだ『ダンシング・ジェネレーション』。萩尾望都さんの作品は『トーマの心臓』とか『ポーの一族』みたいな世界よりも『スター・レッド』や『11人いる!』が好きだったです。教室でまわし読みした美内すずえさんの『白い影法師』は死ぬほど怖かった(そういや『ガラスの仮面』ってどうなったんだろう)。『あさきゆめみし』は文系受験組にはあまりにもナイスタイミングな救世主でしたねえ。『風呂あがりの夜空に』、『動物のお医者さん』、おおまりに借してもらって遅ればせながら読んだ『SWAN』、小椋冬美さんのスタイリッシュな短編集『天のテラス』…。最近はどちらかというと男性漫画のほうが面白いので、『バガボンド』とか『二十世紀少年』から目が離せません。そういった作品のなかで、初めて読んだ小学生のときからその衝撃がいまだに続いているような異色作は、三原順さんの『はみだしっ子』です(三原順「子」さんではありません)。家族という枠からはみ出した4人の少年が旅をし、多くの事件を経て、やがて医者の家の養子に迎えられるのだけれども、そのラストシーンは幾重にも読み取れていまだに謎が解けない感じ。最近ちょっとニュースでタイトルを聞き、懐かしくなって久しぶりにページをめくってみました。三原さんの哲学世界は、20年たってもまったく色あせていませんでした。っていうか、漫画の定義っていったいなんだろう…。