こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

舞風りらさんのこと

宝塚雪組のトップ娘役・まーちゃんこと舞風りらさんは、
俊足の美しい仔馬のような人です。


娘役さんに馬のたとえもどうかと思うのですが。


たしかにあの微笑みと夢みるような声は、
仔馬というよりは子鹿、いや小鳥のようです。
あの声で「コムさんは素敵な方なので…」ときくと、
ああコムちゃんいいお嫁さんもらったねえ(笑)としみじみするし、
「赤いばらはマリー・アントワネット、白いばらはオスカル、
 そしてピンクのばらはロザリーだというお話を…」
なんてはじまると、もう周りにほわほわ〜っと
バラが咲いてしまうのです。


以前、そんなまーちゃんに
「きっと前の男と、前の前の男と、前の前の前の男のせいね」
なんていう台詞をあてた作品があったのですが、
役柄だとしたってそんなわけあるか!
まーちゃんにこんなこと言わすな!(笑)という感じでした。


それほど可憐な舞風さんなのですが、
これが踊りになると豹変。
華奢な印象とは裏腹に、
素敵に頑丈な足を持つ彼女のダンスはとんでもなくパワフル。
隣の家の女の子や輪っかのドレスのお姫さまだけでなく、
南国の女やファム・ファタルも自由自在。
めくるめくショーナンバーの数々を風のように舞うまーちゃんは、
やっぱり疾走する仔馬なのです。