こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

オビ・ワン!

小学生のころ、プールのへりのところで
「オビ・ワン!」「ケノビ〜」といいながら
蹴伸びを繰り返したことがありますか。


私は、あります。


そんな『スター・ウォーズ』の完結編、ついに観ました。
感無量。


実をいうと、観にいくまではなぜかちょっと
めんどくさいという気持ちがあったのです。
未来であろうと過去であろうと基本的にドンパチが苦手なのと、
テレビや雑誌であまりに「アナキンが」「ベイダーが」といわれるので
辟易してしまった。


「『スターウォーズ』の主役はダースベイダーであり、初期3作は前振りにすぎない」


とまで評している声も聞きます。


なんすかそれ〜!
たしかに6作を並べたときに物語の中心を貫いているのは
ダースベイダーの生きざまだけど、
その息子であるルークが、
ダメダメな自分と戦いながらどんなに一緒懸命に頑張っていたのか、
あの涙ぐましい姿を忘れたのか皆の衆!


私は『スター・ウォーズ』は
「父を乗り越え、みずからの運命を切り開いた平凡な青年ルークの物語」
だと確信しています。


しかし、ともかく。


映画館の客席で、イントロが鳴り響いたとたん
飛び上がってしまったわけです。
あそこで既に泣いているのは間違いなく30代以上。
優れた能力を持つ若者が、おさえつけられその力を持てあます。
そのフラストレーションや怒り、
一方で抱える寂しさや弱さに悪い大人がつけこんだことによって、
若者は堕ちていきます。
オビ・ワン役のユアン・マクレガー(あまりの髭密集度で一瞬誰だかわからない)は、
あまり運動が得意そうでないところがいい。
足を斬られ、顔を焼かれたアナキン(ヘイデン・クリスチャンセン)の
気息奄々の場面からベイダー誕生までのくだりは
あまりに壮絶で、胸がつまりました。


ラストで双子がそれぞれの親の手に渡ったとき、
「ああ、つながった…」と思わずため息。


スピルバーグ監督、ありがとう。


ちなみに、今回もっとも驚愕したのは、
またしても嬉々としてぶっとばされていたクリストファー・リー翁の
おそるべき体力。
なんでそんなにパワフルなんだ、じいちゃん…。