こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

十二夜

七月歌舞伎は『十二夜』。
菊之助さん悲願の蜷川歌舞伎。


落ち着いたテンポで丁寧に進んでいく舞台は、
こうくるか、こうなるかの連続で、
十二夜フリークにはたまらない一作でした。


名前の置き換えがなかなか上手で、
難破するオリビア姫は琵琶姫、
小姓シザーリオが獅子丸、
そしてオリビアの双子の兄セバスチャンが■波主膳之助。


三役(というか二役)で菊ちゃんがんばりました。
大篠左大臣(オーシーノ公爵)の信二郎さんが、
とても端正なのにちょっと抜けている感じがぴったり。
原作からして、オーシーノは女性評が別れるんですよね。
「あ〜二枚目かもしれないけどつまんないじゃんあの人」みたいな。
だけど琵琶姫にとっては、表裏のない、その素敵に天然なところが
ツボにはまってしまったんだと思う。
時蔵さんの織笛姫(オリビア姫)は、
左大臣を拒絶するのも獅子丸に恋をするのもきちんと筋が通っていて、
思いやりや品格もあり、
ぐんと姫度の高いオリビアだった気がします。
松緑さんの右大弁安藤英竹(アンドルー)の
突き抜けた芝居にも脱帽したが、
亀次郎さんの麻阿(マライア)…抱腹絶倒。
細かくリアクションしている團蔵さんからも目が離せませんでした。