こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

助右衛門さま

八月大歌舞伎初日、おめでとうございます。
歌舞伎は昼と夜の二部が多いのだけど、
八月は三部制にして夏のお祭りです。
張りきってのっけの一部を観劇してきました。


『元禄忠臣蔵 小浜御殿綱豊卿』
(げんろくちゅうしんぐら・おはまごてん・つなとよきょう)。
おいおい染五郎さん、
午前中からそのお色気はもったいない。
ちょっと目線が流れただけで3人くらい気絶していそうです。


物語は大石内蔵助が山科で遊び惚けていた頃の話。
将軍の甥である綱豊(染五郎)は、
浅野家を中途半端に復興させるより、
むしろ侍として仇を討たせてやりたい、と思っています。
そこで、愛妾お喜世(七之助)の兄で、
浅野の元家臣である富森助右衛門(勘太郎)を奥の間に招き入れ、
大石や浪士たちの真意を確かめようと
駆け引き三昧の問答を繰り広げるのがみどころ。


やれ助右衛門さまが、
してその助右衛門という男は、
みたいな前ふりがさんざんあってから、
花道からパーッと登場する勘太郎さん。
生き生きしてるなあ!


とにかく綱豊と助右衛門の丁々発止が面白いので笑ってみていると、
途中からいきなりヒートアップ。


「恐れながら、申しあげたいことがございまぁぁぁああす!」


みたいな、怒りで半泣きの助右衛門の
ものすごい迫力に引き込まれます。
いつでもハートで芝居する役者、勘太郎。


七之助くんもますます綺麗です。
兄妹といっても義理なので、
喜世が助右衛門を呼ぶうち
「兄さま」から「助右衛門さま」にかわるのがちょっと色っぽい。


ふたつめの『蜘蛛の拍子舞』は、
でっかい蜘蛛がでたぞ〜、退治するぞ〜、
あ、なんか綺麗なおなごが
「おやめくださりませ」みたいに言ってると思ったら
やっぱり蜘蛛の精だった、変身!
みたいな(笑)お約束のやつ。
あの艶やかな福助さんが糸吐きまくって、
これがまた楽しいのです。


いいねえ歌舞伎は。心がわきたちますね。