こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

ウエストサイド物語

ずいぶん久しぶりに、
ビデオに録ってあった映画『ウエストサイド物語』を見て、
ちょっと驚きました。
このシーン、あったっけ…の連続。
結構、覚えてないものだな。
というか、覚えてるシーンと覚えてないシーンの差が激しい!


小さいころから繰り返し見てきた気がするのに、
なんでだろうなあ。
テレビの放送時間枠のなかで、
かなりのシーンが削られていたりしたのだろうか。


いちばん印象が重なっているのは
トニーとマリアのラブラブナンバーの数々。
つぎに思い浮かぶのはオープニング、
ダンスパーティーのくだりや、
「アメリカ」をはじめとするプエルトリコの若者たちのシーン。
なんか微妙にシャーク団に偏ってるな。


対して、白人マイノリティ側のジェット団のみのシーン、
これがかなり覚えていない。
ワルを引退して今は酒屋の兄ちゃんになってるトニーと
現役リーダーであるリフとの義兄弟的関係、
リフがトニーの家に居候している理由、
少年たちの悲惨な家庭環境。
どれも、今回初めてみたくらいの印象で、
やけに新鮮に感じたのです。



リフって主役のひとりなのに、なぜか印象が薄かった。
「クール」のときはもう死んじゃってるし…。
でもあらためてじっくり見てみたら、
リフを中心におまわりさんをダシにして歌う
コミカルな「クラプキ巡査(Gee, Officer Krupke)」のおもしろさ!


白人少年たちのプエルトリカンに対する差別意識も、
元はといえば貧しいポーランド移民である
自分たちのコンプレックスの裏返しだということが
きちんと描かれていた。
威圧的なシュランク警部補たちの前では、
敵同士であるはずの両グループに
かすかな連帯意識すら生まれているようにすらみえます。
ベルナルドたちが口汚くなじられるのを聞きながら、
さっきまで自分もそうしていたはずのリフが
なんとも複雑な表情をみせる。
この表情を見逃していたせいで、
私は今までずっとストーリーの本質から遠ざかっていたんだな、
という気がしました。


あと、物語が終わったあと、
壁のらくがきを追っかけるみたいなエンドロールも
斬新ショーゲキ。
いちばん最後の「END」の文字で思わず
「うまい!」と唸ってしまいます。


やっぱり映画はCMなしのノーカットで、
エンドロールまで見ないといかんのだなあ。