こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

急行が目的の駅に止まらないので

ひと駅先まで行って戻りました。
その戻る電車の車両にさがっていた
ネスカフェの車内吊り広告に、
谷川俊太郎さんの詩が書いてありました。


「朝のリレー」。
地球ではいつもどこかに朝がきている、
経度から経度にリレーをして、
交代で地球を守っているようなものだ、というやつ。


なんか清々しい気持ちになって目的の駅で降り、
三上博史さんのインタビューへ向かいました。
5月にパルコで始まるロック・ミュージカル
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の取材です。


三上さんは繊細なイメージが強いし、
私なんぞで会話が成立するんだろうか…と
ただでさえここ数日、緊張していたのです。
しかも出迎えてくださった宣伝の方が、
いったい今日これまでになにがあったのかと思うほど
テンパッていて、
くれぐれも気をつけて取材にのぞんでください!って
なにもしてないうちから叱られて(笑)
緊張のふりこが完全に振り切れる。


そこで、さっき見た車内吊り広告を必死で思い出し
「地球はまわってるんだ〜、落ち着け、落ち着け〜」と
心のなかでつぶやきながら
震えつつ録音機材や資料の準備をしていたら、
現れた三上さんはとても穏やかでにこやかな方でした。


よかった…。


感覚がとても鋭い印象はあるけど、
それ以上に優しく、真摯に話してくださる方。
見た目も中身も、無駄なものがついてない。
山猫のようにセクシー。
そして、ちょっとかわいい。


『ヘドウィグ〜』は音楽もファッションも独特で、
一般常識的にはつじつまがあわない部分もあります。
でも終わった後になんとも素朴な、自由な、
温かいものが残る不思議なストーリー。
三上さんの体のなかをいったん通って舞台に現れることで、
それがもっとわかりやすくなるような予感がしました。