こまりさんの、はらぺこ手帖。

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

沖縄

ひめゆり部隊の話をそれとして認識したのは、
小学生のころ、
夏休みレポートの宿題が出て
そのために調べたのが初めてだったと思います。


充分に大きなショックだったはずだけど、
今日、ミュージカル『ひめゆり』を観て、
そのときとはまた違う衝撃を受けました。
観ていて気持ちがへとへとになる舞台でした。


このミュージカルは繰り返し上演されている作品で
(私は初めてでしたが)、
語り継がれているエピソードを
できるだけたくさん形にしようとしているために、
ある意味、現実から離れている部分もあるのかもしれません。
だけれども、最初から最後まで通して、
生きる権利を当然もっていた普通のひとたちが
戦争によって理不尽な哀しみを強いられた姿を
強く訴えています。

それと、これだけのことが綴られていても
「誰々(敵国、あるいは本土)が悪い」というところでなく、
それをとびこえて「戦争をしてはならない」というところに
たどりつくようできているのが
なおのことすごい、と思いました。


憎しみは、それを体験した人だけに許される感情であり、
他人が代弁できるものではないと思うのです。


当時のひとびとが抱いた思いを
そのまま舞台にのせることはできないけど、
だから、この舞台の作り手は思いきって「超訳」したのだと思う。
あれがもう、ぎりぎりのところだったんだと受け止めました。