こまりさんの、はらぺこ手帖

なんでもないようなことが、しあわせなんだとおもう。

夜叉ケ池

昨夜からの雨やまず。
桜が咲くと、なぜかいちどは
こんな寒さが戻ってきます。
そんな氷雨のなか、新大久保の東京グローブ座へ。
この劇場の『ロミオとジュリエット』で、
パリス伯爵を演じていた松橋登さんに
ノックアウトされてから十数年。
記憶より駅から近くてびっくりしました。


本日の演目『夜叉ケ池』は花組芝居とのコラボレーション。
佐藤アツヒロくん、なんと見甲斐のある役者さんでしょう。
梨を剥いてる姿さえ色っぽいのは岡本健一兄。
そして紅一点の松本莉緒ちゃんは芝居が素直なうえに別嬪さん、
ちょっと武田久美子嬢に似てますね。


花組芝居を観るのは初めてで、
途中勝手がわからなくなってどきどきしたりもしたのだが、
なんていうか、お客さまに親切な劇団、という印象です。
座長で演出家の加納幸和さんは
夜叉が池の主・白雪姫役で貫禄。


アツヒロくん演じる荻原晃が、
かつて人身御供となった白雪が、村人たちから受けた仕打ちに
どんなに傷ついたかを語る台詞に胸が詰まりました。
やれ洪水だ日照りだと、自分たちの都合で
弱い者を犠牲にできる人間という生き物。
池に棲む魑魅魍魎たちのほうがよほど情深い存在に思えた2時間でした。